ご自宅の売却支援



 

高齢者のご支援の中で、特に、難しいのは、介護施設等に入居して、居住者が不在となるご自宅の管理です。

 

介護施設への入居後、2~3ヶ月は、定期的に、残置物等の整理でご自宅の管理はできますが、将来的に、ご自宅に戻ることがないと、ご本人・ご家族が判断されれば、「自宅の売却」について、検討が必要となります。

 

施設への入居に伴い、長年住んできた自宅を売却することは、人生の中でも大きな決断です。そのため、どの不動産仲介会社に相談するかによって、安心して売却できるかどうかが大きく変わってきます。

 

1  高齢者が自宅を売却する際、注意すること

 

まず注意したいのは、封書等で届く「怪しいダイレクトメール」は、要注意です。

 

ご本人は、なぜ、「介護施設に転居して半年も経たないのに、全く知らない不動産会社から転居後の住所に届くのか」と当事務所に照会が入ります。

 

弊社のグループ不動産会社に調査を依頼すると、ダイレクトメール発出の不動産会社は、空家状況の情報(所有者情報・所在地等)などを不正または不透明な方法で収集している事業者から第三者を通じて入手し、営業エリアの該当物件について、ダイレクトメールを送り、連絡があった物件に対して、集中的に営業をかける戦略のようです。

 

(1) よくある手口・特徴

 

① 不自然な「空き家調査」

  • 自治体の委託・国の調査と名乗って訪問・電話

  • 実際は民間業者で、情報収集が目的

  • 空き家対策課/住宅課等からの「空き家調査」と偽って情報収集

② DMが急に増える

  • 売却・買取の連絡が突然に来る

  • 「なぜ知っているのか不明」なケースが多い

③ 無料査定・無料相談を装う

  • 査定名目で詳細情報を取得

  • 情報を不動産投資家や買取業者に転売

 

(2) なぜ問題なのか

  • 個人情報保護法違反の可能性(個人情報の不正取得・不正利用)(名簿業者・情報売買の疑い)

  • 所有者の知らないところで情報が流通

  • 悪質買取・詐欺被害につながる

  • 高齢者が特に狙われやすい


(3)見分けるポイント(チェックリスト)

  • □ 名刺・担当者や会社情報があいまい

  • □ 契約を急がせる(高齢者に「焦り促す」)

  • □ 行政と関係があると強調する

  • □ 書面を出したがらない

  • □ 価格根拠が不明確

1つでも当てはまれば要注意です。

  

(4)被害を防ぐ対策

 

✔ 不用意に連絡しない

  • 封書等を開封する場合、身元保証人・専門家(司法書士等)に事前に相談する

✔ 情報は簡単に渡さない

  • 登記情報・家族構成・連絡先を口頭で話さない

✔ 自治体名を名乗られたら確認

  • 市区町村役場に直接電話して事実確認

✔ 相談先を知っておく

  • 消費者ほっとライン(188)(いやや!)

  • 最寄りの消費者生活センター
  • 個人情報保護委員会
  • 警察相談専用窓口:#9110

✔ 相談前に準備するもの 

  • DMそのもの(封筒・チラシ)

  • 差出人名・会社名・電話番号

  • 届いた日付

  • 連絡してしまった場合は「やり取り」の内容

以上、被害に遭わない対策について、高齢者とともに、ご家族も注意が必要です。

 


 

 2  高齢者の自宅売却の基本的な進め方

 

自宅売却は、価格だけでなく「施設入居・売却時期・家族の関与・税控除・将来の手続き」と「安心・分かりやすさ・家族連携」が重要です。

 

行政書士やまと総合法務事務所グループ(保有住居の不動産売買:やまとシグナル㈱不動産事業部)では、 

  • 売却目的(住み替え/施設/資金確保)の整理

  • 公的データも使った相場感の把握支援

  • 複数社比較の進め方、勧誘・契約の注意点整理

  • 取得すべき書類・関係者調整(必要に応じ他士業・宅建業者と連携)
    を通じて、「急がされて不利な条件で決めてしまう」リスクを下げ、納得できる売却に近づけます。


 

 3  不動産仲介会社の正しい選び方のポイント

 

不動産売買の全体実績より,「高齢者住宅(築年数経過等の住宅)の売却の実績(慣れている)」不動産仲介会社を選ぶことがポイントです。

 

 (1) 高齢者の住み替えの取扱物件の実績・査定額等の根拠について

  • 介護施設入居等に伴う売却実績はあるか

  • 土地・建物の査定について、国交省の不動産情報ライブラリの取引価格情報と近隣の成約価格情報の適宜提供はあるか
  • 査定額の根拠について、わかりやすい詳細の説明があるか
  • 高齢者に係る相続・空き家・税特別控除等について、最新の制度・仕組みのわかりやすい説明はあるか
  • レインズの登録情報について、売主が確認しやすい仕組みを案内はできるか
  • 売却に伴って、自己負担額(印紙・手数料・確定測量等)の説明はあるか
  • レインズ掲載から売買成立までの見込スケジュールと仲介会社との契約形態等の説明はあるか
  • 以上、すべて、家族同席の説明であるか

 

 (2) 危ない不動産仲介会社

 

「危ない不動産会社」とは、売主・買主の利益よりも自社の利益を最優先し、相場より極端に安い価格を提案する会社を言います

逆に、「安全な不動産会社」の営業姿勢は、次のとおりです。

  • 情報源  → 明確

  • 売却方針 → 選択肢を提案(売主の意向を最優先)
  • 契約   → 検討時間に余裕(急がせない)
  • 書面   → 必須(口頭の提示はない)
  • 相談姿勢 → このタイミングで売らない選択も尊重(売主の意向を最優先)

 

 (3) 重要な一言

 

◆「不動産仲介会社=味方」ではありません。報酬(仲介手数料)で動く以上、仲介会社が適正であるかは、売主の見極めが必要です。

 

不動産仲介会社との契約内容・費用について、事前に書面でしっかり説明してもらうことが大切です。

 

仲介手数料はいくらか、追加で費用が発生する可能性はあるのか、どのような契約形態になるのかなどは、必ず書面で確認しましょう。口頭だけで済ませようとする会社には、注意が必要です。

 

不動産仲介会社は、一社だけで決める必要はありません。複数の会社に相談し、説明を聞いて比較することは、ごく自然なことです。

 

家族と相談しながら、納得できる仲介会社を選ぶことが、後悔しない売却につながります。他社と比較されることを嫌がる会社よりも、比較した上で、選ばれる自信のある「不動産仲介会社」を選ぶことが大切です。

 

自宅の売却は、金額だけでなく、「安心して任せられるかどうか」が何より重要です。この担当者なら信頼できる、この不動産仲介会社なら安心できると感じられるかどうかを大切にして、慎重に仲介会社を選びましょう。  

 

行政書士やまと総合法務事務所は、やまとグループの総力をもって、不動産売買のご相談を承ります。お気軽にご相談ください。