当事務所は、介護制度について、現在の生活状況は「要支援」で足りているのに、介護施設に入居したら「要介護」の区分変更の認定となってしまい、「どうして?」と不安や疑問を感じられる方からのご相談が増えております。
ご相談を受けて、「介護認定は、現在どのサービスで生活できているのではなく、介護や見守りがなければ、どの程度日常生活ができないかを基準に判断されています」とご説明しております。
加えて、「今の在宅生活、また、介護施設に入居された生活が安定していても、支援・サービスが外れた状態とした場合、介護が必要と判断されれば、要介護の認定となることがあります」と付け加えています。
しかし、ご相談される方が納得できない背景には、「在宅」と「施設」の前提条件が異なることについて、理解が直ぐにはできないことにあります。
在宅生活では、家族の見守り・声かけ、住み慣れた住環境など、目に見えにくい支えによって生活が成りたってることが多い状況です。
一方、施設生活では、家族の見守りはないなかで、集団生活の中で安全を確保する必要があるとともに、職員が常に施設内の事故を起こさない前提となっています。
このため、 施設では、「支援が前提の生活」となるため、介護の必要性が明確に評価されやすくなります。
よくある誤解として、「施設に入ったから状態が悪くなった」、「無理に介護度を上げられ」などの声があるところですが、実際には、施設生活を安全に続けけるために、介護の必要度を評価し、区分変更による要介護認定との位置付けです。
つまり、「要支援」は、「在宅での自立した生活を前提とした区分」であり、介護施設では、食事・入浴・排泄・夜間対応など生活全体に介護が組み込まれる環境のため、制度上は「要介護」の認定が前提となるところです。
それでは、介護認定(要支援・要介護)申請から認定まで、「どうなっているか?」の疑問について、見てみます。
「介護認定は不公平では、ないか」、「なぜ、こんなに重い認定なのか」、介護認定の申請後、このような疑問や不満を感じる方は少なくありません。
結論から言うと、介護認定に不正や闇が存在するわけではありません。しかし、制度の分かりにくさや説明不足によって、不透明に感じられる部分があるのは、事実です。
1 なぜ「介護認定に不正や闇がある」と感じてしまうのか
介護認定は、認定調査員による聞き取り、主治医意見書、コンピュータ判定、介護認定といった複数のプロセスを経て判断されます。
そのため、調査員の質問の仕方、本人・家族の説明の仕方、主治医が把握している生活状況によって、実際の生活が十分に反映されないケースが起こります。
特に、ケアマネジャーの介護なしではできない見立て、本人は介護なしで生活できると判断、そこに、家族が同席していないなどの場面では、本人からすれば、実態より重い認定、または、ケアマネジャーからみれば、軽い認定になることがあります。
2 介護認定で大切なポイント
介護認定では「できるか・できないか」だけでなく、「一人で安全に、継続してできるか」が重要です。
例えば、「できるが時間がかかる」、「できるが見守りが必要」、「できるが失敗や危険が多い」など、こうした点を、具体的なエピソードで伝えることが、正しい認定につながります。
3 納得できない場合はどうすればいい?
介護認定の結果に納得できない場合でも、区分変更申請、審査請求、といった正当な手続きがあります。「一度決まったら終わり」ではありません。制度を正しく理解し、必要な支援を受けることが大切です。
まとめ
介護認定に意図的な「闇」があるわけではありません。しかし、制度の複雑さと情報不足により、分かりにくく不公平に感じやすい仕組みであることは確かです。正しい知識と伝え方を知ることで、介護認定はより実態に近い結果につながります。
行政書士やまと総合法務事務所では、介護認定に関するご相談もできますので、お気軽に、ご相談ください。
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