レンコンは、7月中下旬から8月一杯にかけて、生育最盛期で花盛りを迎えます。
今年のレンコン栽培の近況は、例年以上に、生育が旺盛で、栽培している農業者も、ビックリです!
掘ってみないとわかりませんが、肥大期の8月下旬の生育状況からみると、蓮の葉の背丈が2m30㎝以上になりました。
夏期の生育最盛期に、晴天が多い年ほど、レンコンは豊作となります。
今年、東日本では、雨の日が多く、生育が心配されましたが、西日本(私のほ場がある山口県)では、晴天の日が多く、各作物は豊作基調で推移してます。
H29.8月の気象を見ると、気温・日照時間・降水量のいずれも、レンコンの肥大期に、最も適した天候が記録されてます。
8月の最高気温は32.8度、最低気温は23.7度、平均気温は27.7度、日照時間は208.9時間といずれも平年値を上回ってます。
減収となる台風の襲来もなく、平均風速は1.5m/sと生育には適した風速でもありました。自然相手の農業では、日々の天候がとても大切なことがわかります。
いよいよ9月下旬から収穫が始まります。
レンコンは、一挙に収穫することもできますが、ほ場を湛水(たんすい)状態にしておけば、10月以降、低温期に入りますので、翌年の春先まで天然の貯蔵庫となり、市況や労力に合わせて、収穫していきます。
レンコンの掘り取りは、以前は全て手作業でしたが、今では、レンコン収穫専用のアタッチメントが付いたユンボで、表土20㎝程除去して、その後は、専用の鍬(くわ)でていねいに掘っていきます。
来年3月までの収穫です。
出荷単価が気になるところですが、西日本の天候は、レンコン栽培には、比較的に恵まれてましたので、他の産地も同じように豊作基調のようです。
昨年は一部産地が不作でしたので、出荷単価は例年になく高く推移しましたが、今年は、豊作の割には、前年を下回りそうです。
でも、今は、被害・減収もなく、収穫できる喜びのほうが、大きいですね。
【徒然のひとこと】
「気象」と「農業」は、とても密接な関係があります。
農業者は、農作物の生育と気象(農業気象)をいつも見守っております。
生産者は、天候による農作物へのリスクを減らし、気象災害から農作物の生育を見守り、収穫して、食材として、皆さんに提供できることが喜びの一つではないでしょうか。