押印の種類

(1) 契印と割印

契印は、契約書が2枚以上になる場合には、その各葉が同一の契約書であることを明確にするために、綴り目をまたいで契約当時者全員が押印するものです。

 

割印は、契印とほぼ同じものですが、2枚以上の契約書が同一の内容であること、また、何らかの関連性を示すものであることを明確にするために、契約当事者全員が押印するものです。

 



(2) 訂正印

訂正印は、契約書の記載を訂正するときに各契約当事者の印鑑を押印するものです。

訂正した箇所に押す場合と訂正箇所のある行の上に押して「◯字削除 ◯字加入」と記載する場合もあります。

(契約書は一般には後者)

 



(3) 捨印

捨印は、後日訂正することに備えて、契約書上部の余白に予め各契約当事者全員が押印するものです。

この捨印は、自分にとって「不利な訂正」に悪用される恐れがありますので、原則として、押印しないことが安全です。注意が必要です。

 



(4) 止印

止印は、契約書の下部など余白があるとき、そこに双方の協議することなく文字を追加されることを防ぐために文の末尾に各契約当事者全員が押印するものです。(押印に代えて「以下余白」と記載しても同様な効果)

 



(5) 消印

消印は、印紙税法が定める所定の印紙を貼る場合に、契約書と収入印紙の彩文(さいもん)の双方に架かるように契約当事者全員が押印するものです。

 

なお、印紙は、契約書に課せられる印紙税の支払に用いる証票であり、契約書の効力とは無関係です。