農業経営基盤強化促進法等の改正法


【農業経営基盤強化促進法等の一部を改正法】

(審議経過)

<議案提出者:内閣(農林水産省)提出>

・衆議院議案受理年月日:H30.3.6

・衆議院可決:H30.4.4

・参議院議案受理月日:H30.4.5

・参議院:本会議 可決:H30.5.11

公布:H30.5.18

・法律番号:23

・施行:H30.11.16



(改正法のな内容)

★ 農地の利用の効率化及び高度化の促進を図るため、共有者の一部を確知することができない農地について、農用地利用集積計画により農地中間管理機構に存続期間が20年を超えない賃借権等の設定をすることができる制度の創設。

★ 農地について、その床面の全部がコンクリート等で覆われた農作物栽培高度化施設を設置して行う農作物の栽培を当該農地の耕作に該当するものとみなし、農地転用に当たらないこととする制度の創設。



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★底地が全面コンクリート張りの栽培施設に関する省令案のポイントは、下記のとおり。

(1)施設の棟高は8 m、軒高は6mを上限とし、平屋構造に限る。
(2)屋根や壁面を透過性のないもので覆う施設については、周辺農地に2時間以上影が生じないこと。

(3)施設からの排水は、放流先の管理者の同意を得て、新制度の対象であることを示す標識の設置を義務付。

(4)施工前に農業委員会への届出、施工後も農業委員会の立入調査の担保。



【参議院 本会議 可決 公布(速報)】(H30.5.18)


◆ 農業ハウス等の床面コンクリート張り:農地扱いについては、下記の付帯決議を採択

★ 農業委員会が適切に判断できるように、施設の基準をきめ細かく省令で定める付帯決議を採択。

★H30.5.11 参議院本会議で成立

★H30.5.18 公布



参議院 農林水産委員会における審議(速報)】(H30.4.19)


★行政が現状回復を代執行した場合の費用負担

企業が農地を借りて、農業ハウス等の床面をコンクリート張りにした場合、その後の経営難等で倒産して農業ハウス等が放棄され、新たに仮受する担い手も現れない場合には、都道府県知事による原状回復命令が借り手の企業に出される措置方針が出されました。

仮に企業が原状回復命令に応じず、行政が代執行した場合の費用は、事前に借り手との契約で明確化する対応を周知する方針とのことです。



【徒然やまとコラム】

(参議院での審議のポイント)

◆ 所有者不明(相続未登記ほか)の農地を担い手に貸し出す場合、地権者の同意の取付手続を大幅に簡略化する制度・手続の創設について、農地所有権、周辺農地・農地集積などに支障はないか。

◆ 農業用ハウス内の床面を全面コンクリート張りにした場合の「農地扱い」について、大規模な植物工場の乱立やコンクリート面の床が農業栽培以外に流用された場合、どうするのか。

◆ 栽培施設に対する継続的な監視等について、農業委員会等に、どこまでできるのか。

◆ コンクリート張りのハウス・土地が放棄された場合、原状回復が確実にできるのか。

◆ 既に農地転用で、農業ハウス内の床面をコンクリート張り施工している農業者が税制面で不利が生じるが対応策はどうするのか。


(議論の焦点)

★ 農業用ハウスの底地をコンクリート張りにする場合、現行では、農地転用が必要ですが、農業経営において、農地転用しないことは、むしろ、栽培実態に合ったもの言えます

★ しかし、農業経営が持続できれば問題はありませんが、経営が行き詰まった場合や後継者等の確保ができなかった等の理由で離農した場合に、農業用ハウスは撤去され、コンクリート底面のみが残り、原状回復しない場合には、農地としない措置を盛り込むなど、根本的な問題があります